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 JCJ機関紙2019年2月号に、神奈川支部例会の記事を載せました。

 天皇代替わり儀式「政教分離」に違反
 象徴天皇制どう運用
 神奈川支部例会で豊編集委員講演
 国民の問題 もっと議論を
 
 神奈川支部は2月9日、横浜市・中区で例会「天皇の代替わりと憲法~国民主権・象徴天皇制・政教分離を考える」を開いた。朝日新聞編集委員の豊秀一氏が講演した。
 豊氏は昭和から平成への代替わりを取材した経験があり、前回は自粛ムードの一方で、天皇の戦争責任を考える集会などもあったが、今回は殆ど議論されていないと指摘した。
 そうした中、昨年11月に秋篠宮が天皇家の行事である「大嘗祭」について、内廷費の範囲で行うよう意見を述べたことは、政教分離の本質を突くもので、一報を聞いた社会部内では驚きの声が上がったという。
 一方、政府は前回の例を踏襲するとし、憲法との関係の検討は全くされていない。

 大嘗祭に公費支出
 豊氏は戦後に政教分離の原則が導入された背景として、戦前の国家神道について説明し、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の神道指令が皇室祭祀については何も触れていない点を指摘した。
 政府は大嘗祭に公費を支出する理由として、皇位の世襲制をとる憲法下で、国が儀式に深い関心を持つのは当然で大嘗祭は公的性格があるとしている。しかし豊氏は現代の大嘗祭の形式の多くが明治に作られたものであることを明らかにした。
 豊氏は即位の礼についても説明した。前回の代替わりの時は、三種の神器を継承する「剣璽等継承の儀」で政教分離違反にならないために、天皇の印章である御璽と国璽を並べて継承する形式が考案された。果たしてそれで宗教性が拭えるのか。
 「即位礼正殿の儀」についても、天皇が高御座に上ることを、大阪高裁判決は「天孫降臨の神話を具象化したものして、政教分離規定に違反する疑いを否定できない」と指摘しており、即位の礼の宗教性は否定しがたい。
 
 右派主導の元号法
 天皇が替わるごとに元号を替える一世一元制については、1950年2月に参議院法務委員会で、憲法の精神から見て妥当なのか調査したことがある。NHK会長や神社本庁やキリスト教の関係者等ほかにJCJの初代議長・吉野源三郎氏も意見を述べた。
 その後、人々が天皇の治世に結び付けて物事を記憶することは国民統合のために重要との考えから、右派が元号法制定運動を起こした。今の日本会議の淵源といえる。
 豊氏は憲法第1条には国民主権と象徴天皇制が併存しているという。憲法制定過程で日本側が条文に国民主権を入れることを渋った経過がある。本来は個別の法律名が書かれることはない憲法に、法律である「皇室典範」という名称が憲法第2条、第5条にもあり、支配層が戦前との連続性に腐心したとうかがえる。
 豊氏は大日本帝国憲法下、条文は一文字も変わらなかったが、大正デモクラシーも軍国主義も出てきたと述べ、象徴天皇制をどう運用するのかは我々国民の問題だと指摘した。
 講演の後は質疑応答。参加者からマスコミには天皇タブーがあるのではないか、など活発な意見が出された。
 参加者は28人。
   保坂義久





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