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 選挙の一票格差について、「選挙無効」の判決が相次いでいます。裁判所は立法府の不作為を重く見ているようですが、憲法審査会の議論を聞いていると、今の議員には一票格差が民主主義の根幹だという意識が薄いのではという疑念を持ってしまいます。
 憲法審査会ニュースに載っている委員の発言から一票の格差に関係するものを掲出します。
 並べる順番はニュースの掲載順ではありません。

 3月21日の憲法審査会の議論、第3章(国民の権利および義務)では、みんなの党の畠中光成委員が党を代表する意見として以下の発言をしました。(発言の関連部分を掲出)

 畠中 光成君(みんな)
・ 一票の格差については、多くの違憲判決が出ている。これを早急・的確に是正するため、我が党は全国集計の比例代表制導入を主張している。この制度は一人一票が実現する、区割りの必要がないなど、利点が多い。また、選挙制度は、国民側から見てわかりやすいことが必要である。憲法審査会においても、選挙制度について憲法の観点から議論すべきである。

 
 第四章(国会)では、一票格差について以下のような意見が出ました。


 西川 京子君(自民)
・ 国会議員の選挙制度について、憲法に人口以外の面積等の要素を規定すべきだ。さらに、人口比が増えている大都市部において非常に低い投票率で当選している現状に鑑み、地方の議員定数について、環境や自然を守る意味でも一定の配慮をすべきである。

髙鳥 修一君(自民)
・ 国会議員の選挙制度については、行政区画等とともに面積も考慮すべきだ。人口割だけで定数是正を繰り返すと、都市部との格差がますます広がる。水、エネルギー、人材等も地方が供給し、都市部の便利な生活が成り立っている。国土の均衡ある発展を目指す観点から、人口以外の要素を憲法上認めるべきだ

中谷 元君(自民)
・ 47 条に基づいて決定した選挙制度について、司法が違憲や無効と判断するのが三権分立の関係から許されるのか、疑問である。同条は、国家の意思を決定する際、地域性の考慮など政治的裁量も許されると理解できるし、都道府県を単位として国民の意見を集約することもあってよいのではないか。民意を吸い上げる立法の判断に反する司法に対しては、立法府の中に憲法裁判所などを設けて議論すべきである。

篠原 孝君(民主)
・ 一票の格差について、一方で平等の視点があってもよいが、国会議員はその視点だけで選ばれてよいか。それでは、都市住民のなすがままに日本の在り方が決められてしまう。地方に住む者がいるからこそ、農業等が営まれ、特色が維持されている。ふるさと納税制度のように、居住していない地方の選挙区で投票する制度が考案されてもよいのではないか。今は住民票万能主義で、これでは都市と地方の格差は増すばかりだ。

泉原 保二君(自民)
・ 他国によって過疎地域の土地買い占めが始まっている。過疎地対策の観点からも、選挙区を、単純な人口比例ではなく、その面積を勘案して画定することに賛成である。
・ 議員の任期が残り1 年となると解散風が吹き出すが、解散のできない方法はないものだろうか。また、参議院議員の任期は6 年と長いため、任期を4 年とし、2 年ごとの改選とすべきだ。

大島 敦君(民主)
・ これまでは都市部で稼いで、地方に財政的な措置を行うことで、我が国の均衡ある発展が図られてきた。しかし現在では、高度の経済成長が望めない中、都市圏の中心部とその周辺部分とでは選挙区の意向が大きく異なってきている。個人的には、一票の格差は近付ける方向の中で、こうした地域の事情をも勘案しながら、議員定数について決めていくのが良いのではないかと思う。


畠中 光成君(みんな)
・ 国会議員の選出方法について、地方の実情を理由に、人口以外の要素を憲法上明確に認めるべきという意見があったが、「地方のことは地方で決める」という我が党の考え方からすると違和感がある。
・ 43 条より国会議員は「全国民の代表」という性格を帯びるわけで、一人一票という法の下の平等を軽んじるのは民主主義の根幹にかかわるのではないかと思う。


西野 弘一君(維新)
・ 首相公選制は行政の長をどう選ぶかということなので、大塚委員の指摘は当たらない。
・ 国会議員は飽くまで国民全体から選ばれたものであり、国民全体を見る自覚を持って仕事をすれば、都市と地方の格差が広がることはありえない。人口比例に基づく平等原則を憲法に明記すべきである。


 一票格差とは無関係ですが、西野委員のいう「大塚委員の指摘」は以下の発言です。

大塚拓君(自民)
・ 緊急事態には54 条で対応できるという意見があるが、緊急事態に国を挙げて選挙が実施できるのか。実施できない場合が想定されていないのが現行憲法であるということを指摘したい。
・ 首相公選制を導入すべきという意見があるが、行政のトップを公選するのは、共和制の二元代表のもとで、その片方を選ぶのが一般的である。天皇を元首と位置付けるならば、首相公選制とは不整合ではないかと思える。
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