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 機関紙「ジャーナリスト」5月号から転載します。

またも〈改憲の季節〉
 復古調・国家主義色濃く
 緊急事態に便乗〉自民は存在誇示
    藤森研

 この春、憲法改正をめぐって新たな動きが目立つ。自民党は4月27日に『日本国憲法改正草案』を公表。たちあがれ日本は『自主憲法大綱「案」』を、みんなの党は『憲法改正の基本的考え方』を発表し、産経新聞社は来年『新憲法要綱』を示すことを予告した。
 最近の改憲の動きには、1950年代や90年代のような熱や広がりは、今のところない。ただ政権交代に失望し、橋下徹・大阪市長に一種のうっぷん晴らしを託すような「橋下現象」や、たちあがれ日本が関わる石原新党構想なども一部に頭をもたげる。政治、社会が不安定な状況にあるだけに、侮らずに目を凝らすことが必要だ。
 今春の諸改憲案の特徴は、保守層の年来の願望を正直に、あるいは露骨に表現して、復古的・国家主義的な色合いが濃いことである。
 自民党の案を中心に見てみよう。同党が05年に作った『新憲法草案』では「象徴天皇制は、これを維持する」としていた。ところが今度の『改正草案』では、日本は「天皇を戴く国家」(前文)、天皇は「日本国の元首」だとする。
 天皇を国家元首に、との主張は、たちあがれ日本や、みんなの党にも共通する方向性だ。
 憲法は権力を制約するものだ、という立憲主義も自民改憲案ではかなり怪しくなる。国民は、「国旗、国歌を尊重しなければなら」ず、「気概を持って(国を)守り」、自由や権利は「常に公益及び公の秩序に反してはならない」存在とされる。
 9条は改変され、日本は国防軍を保持して、機密罪などを犯す公務員は軍の審判所で裁かれる。武力攻撃や大災害の緊急事態には、何人も国や公の機関の指示に従わねばならない、ともされる。
 さらに、憲法改正は衆、参院の3分の2でなく過半数で発議できる、とする。たちあがれ日本などの案にも共通する改正点で、全面改憲をぶち上げても、実際の歩留まりで最低限これさえ実現すれば、後は次々に改憲を進めていく狙いが明白だ。
 改憲案作成の動機は、「講和60年の節目」などとされるが、3年目の野党の自民には、存在誇示の意味合いもあろう。東日本大震災という「緊急事態」に便乗するものとも言われるが、たとえば原発事故対応の教訓は、「複合災害への備えを欠くマニュアル、政治家の基本的な認識不足、官僚機構の人材不足など」(民間事故調)であって、憲法に緊急事態条項がなかったためではない。
 現実の改憲を狙って抑制的だった自民党の05年案に比べ、今回の案が乱暴なのは事実だ。ただ、世に侮られていたナチスがどさくさに政権を奪うや独裁を確立した歴史劇もある。衆・参院の憲法審査会は昨秋から、そろりと動きを始めた。何が起きるか、「想定外」にも備えを忘れまい。 専修大学
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