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JCJ機関紙09年4月号から転載します。

 免訴、実質「無罪」の判断
 横浜事件 再審判決 最高裁判決が障害に

さる3月30日午前、横浜地裁で第4次再審請求に対する再審の判決があった。同日の各紙夕刊に早くも報道されたが、いずれも「免訴」を強調した記事だった。
 朝日「横浜事件再審また免訴 地裁判決 有罪・無罪の判断せず」
 読売「横浜事件 免訴で終結」等々
 したがって殆どの人が
この日本近代史上最大の言論弾圧事件である横浜事件の再審請求は、「すべては無かったことにする」という免訴で終わったと思っているはずだ。
 しかし大島隆明裁判長によって下された判決は、たんなる免訴ではない。「無罪」の判断を含んだ、ないしは「無罪」を見通した免訴だった。

  ◆再確認した無罪判断
 判決の主文は、たしかに「免訴」だった。
 しかし、約1万3千字にわたる判決要旨をよく読むと、たんなる「免訴」でないことがわかる。
 昨年10月31日の再審開始決定において、同じ大島裁判長は、これまでの横浜事件再審裁判において初めて事件の内部にまで踏み込み、入念な証拠調べを行ったうえで、無罪となる十分な理由があるとの判断に達し、再審開始の決定を下した。
 今回の判決の前半は、いわばその再確認であり、こう結論される。
 ――被告が、治安維持法違反の「犯罪行為」を行ったことを「証すべき的確な証拠は存在しない」。そして反対に「被告人らの(拷問を受けたことを証言する)口述書の写しや泊の会合に関する写真等の証拠は、被告人に対して無罪を言い渡すべき、新たに発見した明確な証拠であるということができる」
 言い方を換えれば、これらの新証拠にもとづいて再審裁判を行なえば「無罪」判決になる、と言っているのだ。

◆「法的障害」なければ
 しかし、判決の主文は無罪でなく、免訴だった。なぜか。続く判決の一節がそれを説明する。
「法的な障害がなければ、再審公判において直ちに実体判断をすることが可能な状態にあるということができる」
 つまり、新たな証拠にもとづいて実体判断をする(再審裁判を行う)ならば、「無罪」の結論が得られるはずだ、と言っているのである。
 だはそれはできない。「法的な障害」が存在しているからだ。では「法的な障害」とは何か。
 これには旧刑事訴訟法の問題が絡んでくるが、それを省略してひと言でいえば、先行した第3次
再審請求での昨年3月の最高裁「免訴」判決の存在をさす。
 第3次も第4次も、同じ横浜事件の再審公判である。同じ事件で、すでに最高裁の免訴判決が確定している。となると、いかに良心的な裁判官といえども、「免訴すべきものと判断せざるを得な」
かったのである。
 しかし判決はそれに続き、冤罪による拘禁に対しては国家が償う刑事補償の道があり、そこでの審理で無罪の実体判断が下されることを明示的に示唆したのである。
     *
 以上のように今回の判決は、次の刑事補償での「無罪」確定を見通しての免訴、すなわち「実質無罪」の判決であった。
 しかしマスメディアは、いったん流した報道を修正・補正することはしない。そういうメディアの慣行的欠陥を痛感させられた免罪報道であった。
     梅田正己 (横浜事件・最新裁判を支援する会)
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