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神奈川支部通信第35号(2002年9月15日発行)から転載します。

世界の「真実」を写す写真 サルガド講演を聞いて
                 清水雅彦(神奈川支部)
 
 9月1日、東京・渋谷で、高名な報道写真家セバスチャン・サルガドの講演を聞いた。来日記念として、朝日新聞社が地元の写真専門学校の協力を得て開催したもので、参加者の半数程度は同校の学生のように見受けられた。
 ぼくがサルガドの名を知ったのは1994年のことだ。彼の写真を見て不思議な力を感じたものだった。モノクロ写真に取りつかれたのは、そのころだったように思う。
 6年の歳月をかけ、世界の労働者を写真化した「WORKERS」が発表され、日本でも「人間の大地 労働」(1994年、岩波書店)として出版された。
   サルガドは1944年、ブラジルに生まれ、農業、経済学を学んだが、一枚で物事を表現できる写真に魅力を感じ、29歳でプロとして活動を始める。84年に写真家集団マグナムの正会員となるが、96年に脱会。現在はパリを拠点に世界各地を取材している。
講演を聞いて印象に残ったことがいくつかある。一つは、世界のどこで一体何が起こっているのかに関心を持つ必要があると指摘したことだ。日本で、いや自分の住んでいるところでさえ何が起こっているかを知らなかったぼくにとって、この言葉は痛烈だった。社会に対して目を開くことの重要性を伝えたかったのだと思う。
 二つ目は、事前準備の大切さだ。サルガドは言う。「もし、前もって勉強しないで取材に出かけたとしても2、3枚のいいカットが撮れるだろう。しかし、ただそれだけの話だ」。たとえ2、3枚
でもいい写真が写ればそれは大変なことだが、内容が深まらなければ人の胸を打つものにはならないということだろう。
 三つ目は、話の中に「あまり政治に惑わされずに」という表現があったことだ。
彼の作品にはカンボジア国民の悲劇を写したものもある。
これはどう見ても政治と直結する問題だとぼくは思う。発言の真意を測りかね、質問したかったが、残念ながら時間がなかった。
 サルガドは、マーガレット・バーク=ホワイトと並んで、ぼくがもっとも注目している写真家だ。と言ってもバーク=ホワイトは現役ではない。彼女は1930年代から1950年代にかけて、アメリカのライフ誌を中心に活躍した写真家で、ぼくたちに厳しい問題を投げかけている。「真実を写真にしようと思うならば、写真家はその真実の価値を知らなければならない」と。
 サルガドは今後、どんな問題提起をしてくるのだろうか。
 なお、サルガド写真展「国境を越えて」が渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで10月20日まで開催されている。
 世界40以上の国と地域で「難民、亡命、移民」をテーマにして取材したモノクロ写真300点。一度はじっくり見るべきだと思う。
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