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JCJ機関紙「ジャーナリスト 08年3月号から転載します。


スタグフレーションの可能性も   石埼一二(JCJ代表委員)

サブプライムローン問題に端を発した米国の金融危機と鉱物資源をはじめとする国際商品価格の上昇によって、日本経済は苦しい状況になってきた。世界の外国為替取引額が1日当たり3兆ドル超と世界貿易額の100倍に達していることは、膨大な投機マネーがグローバルに世界を駆け巡っていることを示しており、金融危機も原油価格の高騰も投機マネーの暴走が大きく影響している。
 昨年6月にドイツ・ハイリゲンダムで開かれたサミット(主要国首脳会議)で議長国のドイツが事前の財務相会合で投機ファンドを批判し、その国際的な監視と規制を要求した。フランスもそれに同調したが、日本政府は米英に追随して、反対に回った。今回の経済混乱の責任は、震源地の米政府とともに日本政府にもある。
 日本の大企業は今3月期で空前の高利益を計上しているが、輸出先国の景気後退や円高で来年度には暗雲が広がっている。本来は輸出所得の多い時期に利益を消費者(勤労者)に還元して内需を拡大すべきだったのに、多くの企業はそれをしてこなかった。
 月刊誌「経済」の最新号(4月号)に、過去10年間に大企業において、役員給与と内部留保が大幅に伸びた半面、労働分配率が一貫して低下したことを示す興味深い論文(筆者藤田宏氏)が載っている。この論文によれば、資本金10億円未満の企業では労働分配率が下がっていないから、やはり大企業が労働者の非正規雇用への置き換えや時間外労働の不払いなどによって、人件費を引き下げてきたことが判然とする。国際競争力の強化を旗印にして人件費を削減してきたことは、国内の消費購買力を抑制することになった。その結果、海外の経済情勢の変動をもろに受けるひ弱な経済体質になっている。
 輸出の伸びは今後数年間は鈍化するだろう。そこで内需は、とみれば賃金抑制、庶民増税や福祉の削減でGDP(国内総生産)の6割を占める個人消費支出は伸びない。企業の設備投資はGDPに寄与するが、個人消費に結びつかなければ、知れたものだ。
 一方、日銀は長年、デフレからの脱却を目指して超低金利を続けてきた。ところが、ここにきて海外要因の影響で物価上昇の兆しが出てきた。インフレになる可能性も大いにある。不況とインフレが併存するスタグフレーション。それは多くの中小企業の経営を圧迫し、勤労者にいっそう大きな負担を強いることになる。とりわけ社会的弱者の生活を苦しくする。
 日本政府はドイツやフランスと歩調を合わせて投機マネーの規制を米英に要求し、国内では個人消費を伸ばす政策をとるべきだ。
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