2月5日、三鷹市であった『貧者の一灯』の試写会に行ってきました。
西山正啓監督の岩国を描いたドキュメンタリー映画です。
第一作目の『米軍再編・岩国の選択』では、岩国市の住民投票が描かれました。二作目の『消えた鎮守の森』では、岩国市内の愛宕山という山を削りその岩国基地の沖合い移転の用土にし、愛宕山はニュータウンを整備するという山口県の計画が、ニュータウンの需要が見込めないとして、途中から米軍住宅に変わりそうになっていることが描かれています。
市民に親しまれた桜の名所である愛宕山は削られ、愛宕神社の鎮守の森も失われました。山口県のニュータウン構想は、どうも最初から米軍住宅のための計画ではなかったのかと住民は疑念を抱いて反対運動を続けています。
今回の「貧者の一灯」で描かれたのは、文字通り貧者の一灯である市民による岩国市庁舎建設の募金活動ですが、そればかりでなく岩国市内の蓮根農家や郊外の山里の過疎の問題が問われています。
岩国市は街の一番いい場所を米軍基地が占め、企業が立地できない。働く場所がないから若い人は広島やその他の都市で就職する。地元に働く場所があれば、若夫婦は地元企業で働き、じいちゃん、ばあちゃん、赤ちゃんが地元にいて農業をする「三ちゃん農業」も可能だっただろうに、と、退職後に農業を始めた岡田久男さんは語ります。
岩国市域でも間伐しない山林は荒れ、中山間地は人口が減り続けています。厚木基地から移駐する戦闘爆撃機訓練の爆音は山間部には聞こえませんが、「困っている地区のことを放ってはおけない」と岡田さんは、爆撃機受け入れに反対し、岩国市庁舎建設募金に取り組みます。
一方、名物の岩国蓮根を収穫する蓮田の上には、米軍機が飛んでいます。
その蓮根を使った五目おこわをみんなで作ってお祝いする地域の敬老会。そんな平和な生活に、「米軍再編」により爆音が押しつけられようとしています。
この『貧者の一灯』は日本の地方のどこもが直面する過疎、高齢化を描いています。岩国市は「米軍再編」を受け入れないとして、国からイジメに等しい扱いを受けていますが、岩国の人々が守ろうとしている生活への思い、郷土への愛着がひしひしと伝わります。
国が「米軍再編」を無理強いして壊すものは、故郷であり日本の心そのものです。
そして基地跡地にはディズニーランドやユニバーサルスタジオを誘致できれば雇用問題や観光客1千万人計画も達成できそうな気がします。
これは、艦載機移転問題に揺れる岩国と厚木の問題解決策の1つにもなりうると思います。
特に海兵隊は「刑務所に行くか海兵隊に行くか」の状態の人たちなので、民間人とは完全に隔離する必要があると考えます。