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JCJ日経支部機関紙「ジャーナリスト」の記事から紹介します。

 「『松葉会事件』と反骨のジャーナリスト」という松田浩さんの寄稿。松田浩さんは日本経済新聞出身。長く立命館大学で教えてこられました。
 
 「松葉会事件」とは右翼団体「松葉会」が1961年4月、毎日新聞東京本社の輪転機に砂をかけて発行を妨害した事件です。この事件を、当時の日経大阪社会部長だった藤三男氏は大阪の夕刊社会面トップに扱います。しかし、日経の東京本社では右翼を刺激して標的になることを恐れ、二版から小さい扱いを命令します。藤社会部長は抵抗しますが、編集局長は「社長命令」としてトップから二段見出し扱いに変えさせました。
 松田さんの記事には、日経支部機関紙「ジャーナリスト」第21号(65年11月)二掲載された、藤氏自身の特別寄稿が引用されています。
 
(引用)

 ―それから幾日かたったある日の編集部長会の席上、機会をとらえて私はこの問題を持ち出した。その時の問答の要点は、およそ次のようなものだった。
 私「たとえ社長命令といえども、理由をあかさず、面の組み替えを指示するのは不当ではありませんか。
 局長「社長は社業にかんしすべての権力を持っている。編集権もその一つ。社長命令に従うのは当然である」
 私「それはわかっています。しかし、間違った要請にまで盲従するのは、新聞人ではありますまい。私が入社間もないころ、時の小汀主筆が社会部デスクをどなりつけていたのを忘れない。その日の社会面には“久しぶりに輸入されたブラジル・コーヒー”がトップ、そして“正倉院御物の初の一般公開”が片隅に小さく扱われていた。“君たちは一体コーヒーと日本の文化のどっちが大事だと思っているのか”とすごいおこりようだった。こういう筋の通った指示なら、こちらでも恐れ入りましたと引き下がります。こんどの場合は、筋どころか一片の説明もないし、第一トップ扱いが悪いなどとは考えられない。東京の夕刊も1版はトップにしていたものです。
 局次長「あの時は東京にいて、局長が病気で休んでいたので私が社長室に呼ばれて行った。東京でも始めはトップに扱っていたが、社長の説明を聞いて、もっともだと思ったので引き下げることにした」
 私「原稿はデスク、整理部員、整理部長、校閲部、局長とベテランの目を通って紙面に現れるもの。そのベテランたちが当然トップと思ってやったことが、一片の指示で、反論もせずにひっくり返るというのは納得がいきません」
 局次長「いや私の方もいろいろ説明したが、結局、社長の言うことがもっともだと思った」
 私「ではあなたが社長に説明したそのいろいろと、社長がなされたもっともな説明を聞かせてください。
 局次長「…………」
 私「話がないようですが、編集方針に関して編集局員に疑問を抱かせたままウヤムヤにするわけにはいきません。局長は社用でしばしば上京の機会がおありだから、社長の意向を伺って、編集部長会の席で報告して下さい」
 局長「それでは聞いてきて話そう」
 それから間もなく、東京から帰阪した局長は「F君、高松支局に行ってもらいたい」と告げたのみで、約束の返事はいまだに受け取らないままである。―

 (引用ここまで)

 小汀主筆というのは小汀利得(おばまとしえ)氏のことですね。
 松田浩さんは、続けて藤三男氏が高松支局に左遷に決まった時、部下の社会部記者たちが抗議ストをしようとしたのを抑えたことを記しています。高松支局から帰任後も文化部の囲碁担当記者にあてられるなど、経済部大蔵省担当だった同氏に対する見せしめ人事が続いたようです。

 藤三男氏はリベラリストで、戦中の大牟田捕虜収容所勤務兵当時のことを綴った未刊の原稿があるそうです。天皇の戦争責任を直視した内容もあってか未だに出版の見通しがなく、松田さんは「この遺作の原稿を世に出したいと切望しているが、読者の皆さん方にもお知恵やお力添えを心から期待したい」と記事を結んでいます。
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JCJ日経支部機関紙「ジャーナリスト」100号記念特別増大号は充実した内容です。
  
 第1部 「真実の報道」「民主的な職場」求め、たゆまぬ歩み
 ○「社内に連帯と自由な言論を」 ―100号記念座談会  
 ○「松葉会事件」と反骨のジャーナリスト 松田浩
 ○深い感銘与えたジャーナリスト講座 編集部
 ○日興株の上場維持に疑惑消えず ―メディアは真相追求を続けよ 石埼一二
 ○時代を見通せないもどかしさ ―大手紙と日経の年頭社説の検証 
 ○続・日本経済新聞研究(3) ―「日本の脆弱性」直視から 阿部裕
 〈特別寄稿〉
 ○「権力とジャーナリズム」不撓不屈の挑戦を   原 寿雄
 ○老記者の回想断片―影響を与えた人など―  阪口 昭
 ○激変するメディア環境、問われる新しいジャーナリズム開拓の志  桂 敬一
 ○グローバル化の意味と実態オ、徹底的な検証を 吉原 功
 ○持続に力、ジャーナリズムの原典を見つめよう 丸山重威

 第2部 “金融覇権の蹉跌” ジャーナリズムの出番
 ○アメリカ流「錬金術」経済の破綻 ―サブプライム危機の本質を問う Z生
 ○安倍派のNHK乗っ取りと不祥事  松田浩
 ○居酒屋「ふくろう亭」開業1年のいま 杉見徳明
 ○機関紙担当より  編集部


 明日からいくつか内容を要約して紹介しましょう。

 JCJ日経支部機関紙「ジャーナリスト」 (2008年2月13日発行 B5版 56P 500円)
 
 問い合わせ JCJ 事務局 TEL03-3291-6475 FAX 03-3291-6478





  

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